「Googleの開発者向け機械学習ツールを知ろう」セミナー受講

Seminar

2019/4/22にITSearch+主催の「Googleの開発者向け機械学習ツールを知ろう」というセミナーを受講しました。講師は、Google社 鈴木拓生氏です。以下に、その内容を示します。

1.AIと機械学習
 AIと機械学習の基本的な内容を話され、実際にGoogleサイトで実行させた様子を見せてくれました。このパートは基本的な内容だったので、すでに理解している部分が多かったですが、Google社CEO サンダ―・ピチャイ氏が、少し前に「AI for Everyone」(AIを、すべての人に)と提唱したということを紹介され、AI技術のオープンソース化がそれにつながっていることが理解できました。
なお、AIの定義を「賢い」ITを作る技術、機械学習の定義をデータから「賢さ」を得る技術としているところが理解しやすかったです。

2.TensorFlow 2.0
 現状、アルファリリースのTensorFlow2.0の紹介です。TensorFlowはGoogle社が作っていると思っていましたが、実際は世界各国の人が協力しているコミュニティで作られているということで、認識を新たにしました。
今回の改良の3つの柱は、Easy、Powerful、Scalableということです。Easyの一つは、APIのかなりの部分をKerasに集中したということでした。従来バージョンは、TensorFlowが持っているAPIとKeras APIが重なったりしてわかりにくい部分が多かったのを整理したということなので、使いやすくなるようです。また、TensorBoardもわかりやすくなるように改良したということで、ドキュメントもかなり改良したと言っていました。
また、JavaScriptで動作するTensorFlow.js V1.0をリリースし、9倍高速化したということでした。AIの学習はまだまだ難しいと言われるので、その改善も図っており、オンラインのUdacityやCourseraで学習できるようになっているとのことです。

3.Firebase ML Kit
 Firebaseはモバイル用のフレームワークで、TensorFlowは何でもできるけど重かったり、モデルの容量が大きくなりがちなので、それを軽く開発できる環境を提供するものです。複数の学習済みモデルが提供され、それを選んで、モバイルアプリの中では、それを呼んでやるだけで機能を作成することができます。OSもAndroidだけではなく、IOSやUnityなどもサポートしているとのことでした。また、Firebaseの標準モデルでは物足りない場合は、Custom Modelsを使用できるということで、いろいろな用途に使用できそうです。

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